- かんじょう
- I
かんじょう【冠状】かんむりのような形。 かんむり状。IIかんじょう【函丈】〔礼記(曲礼上)「席間函丈」による。 「函」は中に入れる意。 師に対して一丈(約3メートル)ほどの距離を置いて席をとること〕師に対する敬称。 先生や目上の人に奉る書状のあて名に添える敬称。IIIかんじょう【勘定】(1)物の数や金銭などを数えること。
「人数を~する」
(2)代金を払うこと。 また, その代金。「料理屋の~を済ませる」
(3)見積もり。 予測。「~の外(ホカ)の出来事」
(4)物事の利害を計算すること。「~が先に立つ人」「損得~」
(5)いろいろと考え合わせたあげくの結論。「結局は損得なしになるという~さ」
(6)簿記で, 資産・負債・資本などについてその増減を記すために細分された単位。 現金勘定・資本金勘定など。(7)考え定めること。 かんてい。「ただ身ひとりの上を~すべし/こんてむつすむん地」
〔(7)が原義〕~合って銭(ゼニ)足(タ)らず計算に間違いはないが, 現金が足りない意。 理論と現実とが合わないたとえ。~に入・れる(1)計算するものの中に加える。(2)考慮の対象とする。 考慮に入れる。IV「彼も~・れておこう」
かんじょう【勘状】考えた結果を記した書面。V「法家の~にまかせて, 死罪一等を減じて/平家2」
かんじょう【勧請】(1)神仏の来臨を請うこと。(2)神仏の分霊を他の場所に移しまつること。 宇佐神宮から分霊を迎えて石清水八幡宮をまつったことなどはその例。VIかんじょう【干城】〔「干」は楯(タテ)の意〕楯となり城となって, 国家を守護する武人。 軍人。VII「君国の~」
かんじょう【感情】(1)喜んだり悲しんだりする, 心の動き。 気持ち。 気分。「~に訴える」「~を顔に出す」「~を害する」「~を込めて歌う」
(2)〔心〕 ある状態や対象に対する主観的な価値づけ。 「美しい」「感じが悪い」など対象に関するものと, 「快い」「不満だ」など主体自身に関するものがある。 また, 一時的なものを情動, 持続的なものを気分と呼び分ける場合もある。→ かんせい(感情)~を害(ガイ)・する人を不快な気持ちにさせる。 また, 不快な気分になる。VIIIかんじょう【感状】(1)戦功をたたえて司令官が与える賞状。「~上聞に達する」
(2)武将が家臣の軍忠を認めて発給する文書。 所領安堵などの証拠文書となった。IXかんじょう【款状】官位を望む旨や, 訴訟の趣を記した嘆願書。 かじょう。X「九条相国伊通公の~にも…自讃せられたり/徒然238」
かんじょう【歓情】よろこぶ心。 よろこびの感情。XI「~既に当初相見し時の如くならず/日乗(荷風)」
かんじょう【灌頂】〔梵 abhiṣeka; abhiṣecana の訳。 古くインドで, 国王の即位, または立太子の際, 頭頂に水を注いだ儀式から転じたもの〕(1)〔仏〕(ア)菩薩が最終の位にはいる時, 仏が智慧の水を注ぐこと。 (イ)密教の儀式。 伝法・授戒・結縁などのとき, 香水(コウズイ)を受者の頭に注ぐこと。 (ウ)墓参りなどのとき, 墓に閼伽(アカ)の水を注ぎかけること。(2)雅楽・謡物(ウタイモノ)・和歌などで秘曲や秘事を伝授すること。XIIかんじょう【環状】輪のような形。XIIIかんじょう【管状】管(クダ)または筒のような形をしていること。XIVかんじょう【艦上】軍艦の上。XVかんじょう【観場】展示場。 陳列場。XVI「~を開きしときは/西洋聞見録(文夫)」
かんじょう【還昇】「還(カエ)り殿上(テンジヨウ)」に同じ。 かんじょ。 げんじょう。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.